2004年6月18日 ちょっと怖い親子の会話

ガクアジサイ

つい先ほどのこと。
「ねー、"リストカット"ってなあに?」と、チャアがパソコンの画面を見ながら皆に尋ねました。

「手首に巻くサポーターのことじゃないの?」とうさぎ。
「違う。もっと怖い意味だよ」とネネ。
そこでうさぎも思い出しました。 「分かった! 手首を切ることじゃない? そうでしょ? 自殺する時に」
「別に自殺したくて切るんじゃないよ」とネネ。
「じゃあどうして?」
「自分に苦しみを与えるために」
「ああ、いわゆる"自傷行為"ってヤツ〜?」

「それにしてもアンタ、やけに詳しいわねえ。 一体どこでそんな言葉を覚えてくるの? 学校の授業?」
「授業? 違うよ。小説とかマンガとかによく出てくる」
「ふーん、物知りねえ」
「別に物知りじゃあないって。友達ともよくそういう話するし」
「‥はい? 友達とそんな話をするの?」
「するよ」
「じゃあいまどきの中学生にとっちゃあ、"リストカット"っていう単語は一般常識なわけ?」
「そうかも」
「それってかなり怖いかも〜」
「‥何で? 言葉を知ってるだけで怖いことが起こったりはしないよ」
「そういうことじゃなくて。そういう言葉が一般常識だっていうことがよ。なんか怖くない?」
「――まあ、そうねぇ。略してリスカ」
「はああ? 略語まであるの?!」

「ここにも書いてあるよー。リスカで友達が死んだんだってさー」とチャア。
「ちょっとアンタ、一体どういうサイト見てるのよッ!」
「‥マグネット
「明るく楽しいよい子のマグネットにそんな話題があるわけ?」
「あるよー。マグネットの"悩みの掲示板"」
「なにそれ」
「たとえばさあ、こんなことが書いてあるの。 "クラスにKという人がいます。Kは自己中で、この前わたしの親友Mが嫌がっているというのに‥(後略)"」
「‥はあ」
「"この間なんか、KとMとSとわたしで遊んでいたら‥"」
「わかった、わかった、もういいって‥」

おわり