わたしは基本的に、費目を節約方法別に分けています。

一口に節約と言っても、出費によって方法が異なります。 たとえば、トイレットペーパーを底値で買う努力にはそれなりに意味がありますが、 服はどんなに安くても、気に入らなかったら意味がないですよね。 値段に惹かれて買ったとしても、結局また気に入ったものが欲しくなるので、 あまり価格にこだわると、却ってソンをします。

またお店で買うものはサイフを出すときによく考えることが大切だけれど、 公共料金などは請求がきてから考えてももう遅いですね。 電気をつけっぱなしにしない・水道を出しっぱなしにしないなど、 日ごろの心がけが大事です。

つまりこうした、節約の方法やタイミングによって、家計簿の品目を分けているのです。 ちょっとおもしろいでしょ? これはわたしが数十年の節約主婦生活の中で独自に編み出した費目分別法です。

【 食費 】

適用範囲
外食費も、おやつも主食も副食も、とにかく口に入るものはぜ〜んぶ食費! お弁当の材料も、お弁当作りをサボって購入したコンビニ弁当の購入費も食費。 但し学校給食費のように、切り詰めようがなく、毎月決まった額が出て行くものは教育費に計上。
その心は・・・
食べるものは、金額的に安く上げる以前に、 きちんと栄養を取らねばならないという大前提がある。 なのでいかに安く栄養を手に入れるかという節約方法になる。 つまり買い物手腕がモノを言う費目である。
また同時に手間を惜しまないことも重要。 座っていれば料理が出てくる外食は、金額あたりの栄養効率が最も悪く、 半出来合い食品の購入も多くの場合、高くつく。

【 消耗費 】

適用範囲
1)なくなったら必ず補充する必要のあるものの購入費。
たとえばティッシュ・ロールペーパー・シャンプー・ハブラシ・電池など。
2)修理が必要なものの修理代。病院通院費・薬購入費(体の修理代)をも含む。
その心は・・・
使い切ってしまったら必然的に購入しなくてはならない・ 壊れてしまったら必然的に修理しなくてはならないので、 体を含め、とにかくモノを大事に使うことが大切。
また、出費がちっとも楽しくない費目なので、せめてもの楽しみは底値買い。

【 耐久費 】

適用範囲
服・バッグ・靴・電化製品・家具など。
1)耐久性があり、一度購入したら、 次の購入チャンスがなかなか巡ってこないもの。
2)選ぶ楽しみがあり、買い物自体が楽しいもの。
その心は・・・
購入チャンスが少ない分、価格よりも 気に入ったものを選んで買うことが一番大事。
買い物自体が楽しいので、じっくり時間をかけて、妥協することなく、 自分にとってのベストワンを選ぶ。 いつも本当に欲しいものをきちんと選んでいれば、 買い物の頻度が少なくても物欲は満たされるので、 余分なものを買い込むこともなくなり、結局は出費が減る。
一点あたりの購入費を安く上げることより、 購入量を減らすことこそが大切。
適用範囲
1)有形・無形の情報購入費。
たとえば、新聞・書籍・雑誌・CD・各種ソフト・展覧会入場料など。
2)旅行費用、写真・ビデオ関連の消耗品。
その心は・・・
情報・思い出など、無形のものを得るための費用。
情報は必ずしもCDや書籍という、目に見える形で手に入れる必要はない。
素敵な書籍の装丁やCDのジャケットに惑わされて ついそのことを忘れてしまいがちだが、目的は"情報の入手"であることを思い出し、 タダ(もしくは格安)で手に入れることを検討すべき。 たとえば、本は図書館で借りる・古本屋で安く買う・立ち読みで済ませる、 CDは友達に借りる、ソフトは無料ダウンロードを利用する、 新聞はインターネットで済ませるなど。
逆に思い出は、本来無形であるが、 写真や映像など、形あるものに変えて保存したい。 手に入れようと思えばいつでも手に入る 一般的な情報にかける費用を切り詰め、その分 かけがえのない個人的な情報=思い出の保存費用に回そう というわけで、同費目。

【 通信・交通費 】

適用範囲
宅急便の送料・切手代・電車賃・バス代など。
人やモノを動かすことによってかかる費用。
その心は・・・
そもそも人やモノを動かす必要があるのかどうかという 観点でのチェックが必要。
とはいえ、いまだにうさぎ自身、このカテゴリがはたして必要なのかどうか、 よく分かっていない。 誰かへのプレゼントの送料は交際費、 レジャーための交通費は娯楽費、 習い事への通学費用は、教育費なのではないかと悩むことも。

【 公共料金 】

適用範囲
電気・ガス・水道・電話・ADSL回線料など。
その心は・・・
使用した後に請求がやってくるので、 日ごろの心がけが大事である点については、基本的には消耗費と同じ。 ただ、自動的に引き落とされる分、 出費意識が薄くなりがちなので注意が必要。

【 交際費 】

適用範囲
人へのプレゼント、結婚式などのお祝い金・パーティの会費など。
その心は・・・
日ごろどんな人とどんなつきあい方をしているかが大事。
ミエを張ることなく、 貴重なお金・時間を割いても付き合う価値のある人とのみ付き合うべし。

【 子供教育費 】

適用範囲
子供の学費・習い事の月謝や諸費用・通信教育費・問題集購入費・お小遣い、給食費など。
その心は・・・
学費や習い事など、一度始めたら継続して自動的に毎月出てゆく費用が多く、 簡単にやめさせるわけにもいかないので、 新しいことを始める前によく考えることが何より大事。

【 住宅費 】

適用範囲
住宅ローン・集合住宅の管理費・修繕積立金・修繕費・リフォーム費用・ 固定資産税など。
その心は・・・
10年、20年といった長いスパンで計画すべきもの。
たとえば、建物の修繕にはお金がかかり、無駄なようにも見えるが、 建て直すことを考えれば、 定期的に適宜修繕を施す方が、はるかに安上がりである。
修繕費用の積立金をケチるマンションは、資産価値が下がる。 目先の出費に囚われず、長いスパンで見ることが大切。

【 保険料 】

適用範囲
貯蓄性のない各種保険。
その心は・・・
保険は、その目的が貯蓄なのか、保障なのかという点を明確にすべきである。 何のための出費かを明確にすべきで、 リスクがなく、元本が保証されるものに関しては、 出費としてカウントせず、貯蓄部分と考えている。
逆に、 元本が保証されず、どこまでが保障部分なのか分からない保険は "貯蓄"ではなく、出費以外の何物でもない

【 夫の小遣い 】

適用範囲
夫の小遣い。
その心は・・・
妻にとっては治外法権。
夫に預けてしまえば、その用途の内訳を考える必要もない。 最もラクな費目。

【 整理金 】

適用範囲
拾った・落とした・不明など。
その心は・・・
家計簿と手持ちのお金をつき合わせて見ると、 使途不明金、もしくは、なぜか多い(^^)ことがときおり発生する。 そんなときは、不明として計上する。 但し、それは多くても1000円以内の場合。 1000円以上の不明金が出た場合は、 何に使ったか、根性で思い出す
多い場合も同じ。 本当に多いのか、なぜ多いのか、徹底的な検証が必要である。 100円程度ならともかく、「いつの間にやら何千円も増えていた」などという幸運は そうそうあるものではなく、 「1000円多いと思ったら、実は9000円足りなかった」とか、 「誰かに借りたまま返していない」などといった場合が多いので、注意すべし。

【 別枠予算 】

適用範囲
住宅リフォーム費用、海外旅行費など、数十万単位の大口出費。
その心は・・・
住宅リフォーム費用、海外旅行費といった大口の出費は、 月ごとの予算とは別に、年間予算を別枠でとり、 年の終わりに本来の費目に足す。 大口の出費を通常の支出と一緒にしてしまうと 月ごとの変動が大きくなりすぎ、日頃のちまちました節約が馬鹿馬鹿しくなるからである。 通常出費と別枠出費の切り分けは金額の大きさと恒常性の有無から判断し、その都度決める。

初稿:2003年4月1日
最終更新日:2019年11月18日

いつものきりんとうさぎ > 我が家の家計簿