Guam  親孝行の旅

<<<   >>>

【 マンダラ・スパ 】

マンダラ・スパ

さて、今日は帰国日。 正午にはホテルをチェックアウトしなくてはならないが、この期に及んでもまだ、 予定がばっちり入っているのであった。 昨日の朝、ツアーデスクでスパに予約を入れておいたのだ。 スパは長年のうさぎの憧れで、海外のビーチに行くたびに、横目で「いいなあ‥」と思いつつも、 価格の高さと予約が必要な敷居の高さにもう一つ踏み切れず、体験できないでいた。 それで今回、悲願の初体験である。

店の名は『マンダラ・スパ』。 あちこちのホテルに支店を構えているようだが、近いのが便利と思い、お隣のアウトリガー・ホテル支店を指定した。 自分たちで歩いていくつもりでそうしたのだが、なんとタクシーがホテルまで迎えにきた。 そんなお気遣いは無用なんですけど‥。

今日の運ちゃんも中華系。親切にもホテル内の店の入口まで案内してくれたので、チップに1ドル渡した。

アウトリガー・ホテルは新しくて豪華。プールにも滝が設えられていたり花が植わっていたりして楽しげだ。 ハワイでアウトリガー系ホテルと言えば、イコール『お手頃価格のそれなりホテル』という印象だが、 ケアンズといい、ここといい、最近のアウトリガーはけっこう一等地にこだわった高級指向。 フィジーにも昨年、一流リゾートをオープンさせたしね。

マンダラ・スパの店内に入ると、受付の周りはギフトショップコーナーになっていた。 宝石・貴石の原石のような石鹸や、オランウータンのぬいぐるみなど、 グアム土産としてはちょっと珍しいものが並んでいたが、結局なにも購入せず、 「まだ始まらないのか」と受付をせき立て、部屋に案内してもらった。なにしろ忙しい身ですから。

うさぎたちが選んだコースは、全身マッサージにフェイシャルがついたコース。 マッサージもフェイシャルも、幾つかのコースから選べ、 ままりんはオイルを使ったリラクシングとリバイタライジングを、うさぎは指圧とディープクレンジングを選んだ。

マッサージ室は、窓の側にシャワールームと日本的な深いバスタブがあり、中央に二台のマッサージ台、 ドアの脇にエキゾチックな素敵な洗面台のある部屋だった。 パンツ以外の服を全て脱ぐ。ままりんの方はオイルを使うので、パンツも専用の紙パンツに履き替えた。 マッサージ台に上がると、マッサージ師が部屋に入ってきて、背中に茶色い布を掛けてくれた。 だがエアコンが効いているので、ちょっと肌寒い。

マッサージ台は何だか不思議。普通のベッドよりも高く、顔の当たるところに穴があいている。 その穴に顔を押しつけると、鼻が潰れないし、息も苦しくない。 そして、そこから下を眺めると、銅の水盤に生けた花が見えるようになっている。

マッサージ師は中年の女性と男性の二人。フェイシャルは年老いた女性が、一人で二人の顔を順番にやってくれた。

マッサージは気持ちがよかったが、どんなマッサージをしてくれるのか興味深々で、 〔覚えて帰って、うちでも試してみよう〕などと思うものだから、気分の方はちっとも休まらなかった。 しかも、そのワリには、いまいち覚えていない‥。

ままりんの方もきっと〔やだわ、他人に裸をさらすなんて〕とか〔オイルがベタベタする〕 などという雑念に捕らわれていたに違いない、あまりリラックスしていないようだった。フェイシャルも、

一人で二人をやったんじゃあ、待ち時間の分が損だわ

と、二人して同じことを考えていた。

部屋に入ってからフェイシャルが終わるまでは、ぴったり規定の80分だった。 雑念が多い二人にはあまりスパは向かないらしく、「あ〜、気持ちよかった〜!!」 という感じの深い満足を得られないままに、終わってしまった。 ‥とはいうものの、今これを書いていると、背中のあたりがぞわぞわぞわ〜っとほぐれてくる感じがするので、 それなりに気持ちが良かったのかも。
「普通こういうのはもっと部屋が豪華なものよ。ここはずいぶん簡素だったわね」と後にままりん。 ほー、そうなんですか? 他を知らないわたくしには、何とも申せませんが。

実はここも4月1日から値上がりしていて、価格は据え置きなものの、時間が10分づつ短縮されていた。 それで二人で215ドルとは、高くついたものだ。 でも、「スパってこういうもの」と、ままりんのサイフで分かったから、ま、いいか〜?

<<<   ――   4-2   ――   >>>
TOP    HOME