買った後の買い物上手

朝食

わたしはあまり買い物で後悔することがありません。 ひとたび手に入れたものはたいてい末永く愛用します。 あまり無駄な買い物をしないという点で、買い物上手をちょっぴり自負しています。

とはいえ、それは最近のこと。 若い頃にはよく失敗もしました。 一度しか着られないような奇抜なドレスをクローゼットにたくさん溜めこんでみたり、 ろくに使いもしない画材セットを揃えてみたり。 今から思えば、本当に買い物が下手でした。 まあ「失敗は成功の母」ということですね。

上手な買い物のコツというと、よく言われるのが、衝動買いをしないことです。 確かに、今のわたしは滅多に衝動買いをしません。 その商品のどこが魅力なのか、 その魅力はそれを買わないと手に入らないものなのか、買う前にじっくり、何日もかけて考えます。

でもわたしが思うに、もっと大事なのは、買う前より買った後。 他にもっと良い商品があったのではないかとか、 他の人はもっと良いものを持っているとか、 買った後にあれこれ考えないこと。 縁あって手に入れたんだもの、自分にとってはこれが一番に違いないと、 無条件に思い込むのが大切ではないかと思うのです。

買った後にそう思い込めるのは、買う前によく吟味してこそでもありますが、 どちらかといえば、大事なのは前より後。 賢く選ぶのも大切だけれど、選んだ後は愚直にならなくちゃ。 いつまでも賢いと、幸せにはなれません。

初稿:2008年2月21日

<<<   index   >>>