2003年9月8日 バーゲン参戦の奥義

先日、きりんとバーゲンに行きました。 たまにはビギナーと一緒に行くのもいいものですね。 百戦錬磨(?)のうさぎも初心に帰り、 バーゲン参戦について久しぶりに考えることができました。

バーゲンには、大きく分けて二つあります。
一つは、通常の売り場で行われる季節ごとのクリアランスセール。
もう一つは、特設会場で行われ、得意客だけが招待される年に数度のバーゲン。 どうしてだか分からないけれど、「社員バーゲン」などと銘打ってある場合もありますね。 先日きりんとうさぎが行ったのは、そうした特設バーゲンでした。

特設会場のバーゲンは、 通常より安く品物を手に入れられるという点ではクリアランスセールと同じでも、 雰囲気が違います。 お客のいきごみが明らかに違うし、売る側の体制も違う。 訪れる客層が任意なら、買うことも任意の感のあるクリアランスセールとは違い、 特設バーゲンは、買うために来ている人の集まりであり、 「買うのが当たり前」といった雰囲気があります。 だから、「入り口」と「出口」がはっきりしていて、 外に出る前にレジを通過することを前提とした動線が作られています。

「入り口」では、たいてい大きな透明のビニール袋が配られます。 これは要するに買い物カゴ、選んだ商品をそこに入れて持ち歩くためのものです。

‥が、しかーし!

ここが重要なポイントです。
うさぎに言わせれば、

選んだ(ビニール袋に入れた) ≠ 購入する

です。
通常の買い物やクリアランスセールでは、 原則的に「買う」と決めたものだけを買い物かごに入れ、一度買い物かごに入れたものは、 滅多なことでは棚に戻したりしませんが、特設バーゲンとなったら話は別。 ちょっとでもいいな、と思ったら、暫定的にとりあえず透明ビニールに入れます。 そして、会場を一巡して、とりあえず欲しいものを袋に集めたら、 会場の隅っこにでも陣取って、 そこで初めて、さてどれを買おうかと品定めをはじめます。 そして、「やっぱりいらない」と思った商品はワゴンに戻します。 いわば「商品キープ先行・後選別方式」ともいうべき戦法をとるわけです。

この戦法の利点は、一にもニにも、すばやく会場を一巡できることにあります。 すばやく効率良く会場を回ることができれば 欲しい商品をいち早くキープすることができるわけで、 早起きして朝一番に会場に乗り付けた苦労も生きるというものです。

――えっ? 「でもそれって、他の人やお店に迷惑じゃないか」ですって?

うさぎも若かりし頃にはそう思っていました。
一度キープした商品を棚に戻しにいくなんて、お行儀が悪いのではないか、と。
けれど、いにしえより、特設バーゲンといえば、 この「商品キープ先行・後選別方式」を採用している方が大半で、通常の買い物のような 「選別キープ同時進行方式」では、どうしてもその方々に遅れをとってしまう。 それで、「お行儀」をとるか、「実利」をとるか、その辺のジレンマに悩んだものでした。

でも最近では、「特設バーゲンでは、後選別方式を採用すべし」と 割り切っています。
考えようによっては、特設バーゲンのように混みあった会場では、 買おうかどうしようかとワゴンの前で迷う方がよっぽど迷惑なのではないか、 という気もして。

そう割り切るきっかけとなったのは、7〜8年前に訪れた、 ある特設バーゲン会場でのことでした。 その会場にはなんと、「専用品定め台」が用意してあったのです。
それ以来、「品定め台の存在は、販売側が後選別方式を容認している証拠」と受け取り、 うさぎはジレンマに陥ることなく、 大手を振って「後選別方式」を採用することにしました。

ちなみに、そのバーゲンの開催元は、 低迷する子供服業界にあっていまやひとり勝ち状態、且つ「ミニモニ御用達」の ナルミヤインターナショナルであります。 同社のバーゲンでは、「専用品定め台」ばかりか、 遊び相手専用スタッフ付きの子供の遊び場までが用意されていたものです。 今はどうだか分かりませんが、当時にしては画期的なことだったのではないでしょうか。

ところで。
「欲しい商品をいち早くキープできること」が後選別方式の利点と先に述べましたが、 後選別方式の利点はそればかりではありません。
他人にとられるというプレッシャーにさらされることなく、 欲しい商品を自分のペースで冷静に判断できるという利点もあります。 そして、これこそが最もうさぎの伝えたい"バーゲン参戦の奥義"であります。

とりあえずワゴンの前から戦線離脱し、
会場の隅でアタマを冷やしつつ、
じっくりと品定めをする

うさぎ流バーゲンの奥義はコレに尽きます。
もちろん「欲しい商品を逃さない」ことも大切ですが、 それはバーゲン会場では誰もが思うこと。 放っておいても体はそれに向けて全力を尽くすに違いないので、 これに関してはわざわざ考えなくともよろしい。 一方、「欲しくもない商品を買い込まない」というスタンスは バーゲンの熱気に包まれると、ついつい忘れてしまいがちなので、 あらかじめよく頭に叩き込み、 必要とあらば手のひらに書いておくくらいの心がけが必要だと思うのです。

♪ 苦しくったって〜、悲しくったって〜、 バーゲン会場の中では、平気なの

うさぎはバーゲン会場にいくと、 なぜか「アタックNo.1」のテーマが頭の中でぐるぐる回ります。 まさに、「買い物をするために生まれてきた」。 ――女とはそういう生き物なのだな、と実感します。 だからこそ、

注意一秒 怪我一生
出かけるときには忘れずに
ワゴンの前から戦線離脱、頭を冷やして考えて!
それがバーゲン・クイーンになる秘訣♪

なのです。