2004年1月15日 分かってきた! デジカメ♪ (7) デジカメ選びのポートフォリオ

(6)「天国?地獄?! 夢のデジタル一眼」からのつづき

かの2ちゃんねるに、 こんなスレッドがあるのをご存知でしょうか。

デジカメ3台も4台も持ってるやつは馬鹿2 (現在は3が進行中(2004年9月))

このスレ、とっても面白いんですよ。 3台4台といわず、5台10台のデジカメをお持ちの方が、 保有機種のラインナップを披露するというスレです。 その機種の組み合わせがなかなか興味深い。 用途別・TPO別にかっちり使い分けている風ラインナップもあれば、 コレクション的なラインナップもあり、 「新しいのが出る度に買っていたら、こんなになっちゃいましたー」風ありで、 機種構成の背後にあるいろんなドラマが想像できて、とっても楽しい。

でも、同時にちょっと怖くもなります。 自分も、一台、二台では満足できないかもしれないなあ、 もしかしたら何台買っても満足できないかもしれない、という気がして。

だって、今まで一台のカメラでずっと満足してきたわたしが、 coolpix2100を買ったばかりだというのに、もう次の一台が欲しくなっちゃったんですもの。 このペースで行ったら、一年に一体何台買うことになるのやら――そう思ったら、 ちょっと身震い。

でも、そんな頃、ふと思いついたのが、

デジカメ・ポートフォリオ構想

でありました。 えーと、この辺り、深く考えるとよく分からなくなりますので、深く考えないでくださいね。 わたしの言うところの 「ポートフォリオ 」とは、単純に、

「さまざまなデジカメ機種の組み合わせ」

のことであります。

つまり、行き当たりばったりに、その時々に心惹かれた機種を購入するのではなく、 予めある程度全体の構成を考えてから、買ったらどうか、ということであります。

一台で自分のニーズをすべて満たそうと無理するより、 最初から、複数買うことを前提に、最低限の台数で網羅する計画を立ててみたらどうか。

これまではニーズのど真ん中にある汎用機を買うことばかり考えていましたが、 それは得策ではないかもしれないと思いました。 四角い部屋を丸く掃くことになっては、 四隅に残された満たされなかったニーズがあとあと気になって、結局 「あんな機」「こんな機」が次々と欲しくなるような気がしたからです。

四角い部屋を丸く掃くと
汎用機を買った場合のイメージ

そうなるくらいなら、最初から隅をきれいに掃いていったほうが効率が良い。 たとえばこんな風に。

隅からきれいに掃いてゆく
隅からきれいに掃いた場合のイメージ

先日FZ2を購入したのは、そう考えたからでした。 Panasonic DMC-FZ2 は特長のはっきりした機で、望遠に強く、そのわりに大きさはとてもコンパクト。 まさに「ニーズの隅をきれいに掃く」のにぴったりの一台です。 反対側の隅は、これまた広角・接写に特化したコンパクト機、 RicohのCaplio G4wide あたりでいずれ掃くとして、 まずは守備範囲の広そうなFZ2を購入したのです。 これに手持ちのCoolpix2100と銀塩のL-10を加えると、 これでけっこうニーズが満たされてしまう。 実際の守備範囲は下の図のような感じでしょうか。

我が家のデジカメポートフォリオ

軽くてコンパクトでCCDが大型で、
夜景がきれいに撮れて、人の肌がきれいに撮れて、
光学ズームが10倍以上で、手ブレしなくて、マクロもきれいに撮れて、
ファインダーがきれいで、液晶を見ながら撮ることもできて、
ワンタッチで開放になるデジカメが欲しい

これまで 「自分はなんてワガママで欲張りなんだろう」と思っていましたが、 この図を見たら、 「アラ、案外わたしのニーズなんてちっぽけなのね」と思い直してみたりして。 1台では不可能なことも3、4台ともなると可能なんですね。 デジカメ3台も4台も持っているのは、あながち馬鹿ではないかもしれません。

ボケ味がどうの‥と言っても、 せいぜい一般的なフィルムカメラが出せる程度で構わない。
小型軽量を云々したところで、 胸ポケットに入る薄さ大きさを求めているわけではない。
画角だって、広角側は28ミリ相当、望遠もFZ2のテレ端420ミリ相当で充分。

――あとは液晶を見ながらでも撮れるモードのあるデジタル一眼が出てくれば、 そしてあともう少し、価格と重量が下がってくれば、うさぎ的には、もう言う事ナシ、です。

チャア

2台目のデジカメ選びを始めて気がついたのは、 わたしは「画質」と呼ばれるものには寛容だということ。 自分の中にあるニーズを隅から隅まできっちり認識したくて、 ここ1〜2ヶ月、coolpix2100で写真を撮ってばかりいましたが、 購入当初はうまく出なくて気になった人の肌の柔らかさや布の風合いも、 ある程度うまく出せるようになり、そう不満に思わなくなりました。 もともと夜景はcoolpix2100で撮れる夜景で大満足だし、 他の被写体に関しても、 被写界深度さえ浅くなるなら、画質に関して大甘な この目をごまかすのは、案外簡単かもしれません。

人のニーズは人それぞれで、先日プロのフォトグラファーの方から頂いたメールには、 「中判フィルムの大きさのCCD搭載機が欲しい」 と書いてありました。 CCDの大きさが35ミリフィルム並のデジカメならありますが、中判フィルム並とは‥! プロの方はさすがにニーズも壮大ですね。 この壮大なニーズに比べたら、わたしのニーズはなんて可愛らしいのかしら。

仕上がりにこだわればこだわるほど、そのツールに関する要求も高く、悩みは尽きぬもの。 デジカメ選びに悩む皆様のお気持ち、及ばずながらお察し申し上げます。 ――なんていうセリフは 今だから言える。涼しい顔をして。

おわり