2005年4月6日 世界の小国(その1)

規模にばらつきが大きい世界の国々

世界には様々な大きさの国があります。 世界で一番広いロシアという国は、 一番狭いバチカン市国の、なんと4000万倍近い国土を持っています。 世界で一番人口の多い中華人民共和国の人口は、一番少ないバチカン市国の131万倍です。

規模がこんなにも異なる国々が、みな同じ「国」という単位で同列に扱われるのは、 なんだか不思議な気がします。 ちなみに、日本で一番人口の多い東京都と一番少ない鳥取県の人口比は19倍程度です。 面積にしても、一番広い北海道と一番狭い香川で、44倍くらいの開きにとどまっています。 世界の国々の規模の差異は、日本の県の規模の差異とは比べ物にならないほど大きいのです。

小国の不思議

最近わたしは小国に興味を持っています。 最初に小国に興味を惹かれたのは、シンガポールへ行ったときのことでした。 シンガポールの人口は日本の30分の1、国土の広さは555分の1しかありません。 わたしの住む横浜市ほどの規模しかない国が存在するというのが不思議で、 地方行政と中央行政が一つになったような、その社会の仕組みが新鮮でした。

そのあと、ブルネイへ行き、更に小国への興味が膨らみました。 ブルネイは、国土はシンガポールの9倍近くもあるのですが、 人口は少なく、シンガポールの10分の1もない国でした。 この国では、年に一度、誰でも王宮へ行って王様やお后さまと握手をすることができます。 そんなことができるのも、この国が小国だからでしょう。 小国だから、王様はたった4日で、握手を望むすべての人との握手を終えることができます。 でもこれが1億人以上の人口を抱える日本だったらどうでしょうか。 握手をしたい人全員と握手をしていたら、天皇陛下は一年中、休む間もないでしょう。

最近は、もっと小さな国へ行きました。 南海の島国パラオです。 この国の人口はなんと、2万人という少なさです。 日本で2万人といったら、市には昇格できない、中くらいの町レベルの規模です。 でもパラオは、この少ない人口の中から日本と同じように選手を選出し、 オリンピックに出場します。 日本で選手に選ばれて外国へ行くためには市大会、県大会、地区大会、全国大会を勝ち上がらなくてはならず、 それはそれは長い道のりですが、人口の少ない国は、世界が近い。 小国では、わが街を一歩出れば、そこに世界が広がっているのです。

こんどわたしが行く予定にしているのは、モナコという国です。 ここは、バチカン市国に次いで、面積が世界で2番目に小さい。 国の周囲をぐるりと回っても、3キロくらいしかないそうです。 こんな小さな国に住んでいると、 「ちょっと隣の国まで買い物に」ということがしょっちゅう起こるでしょう。 世界で一番小さな国・バチカン市国には、ずっと昔に行ったことがありますが、 「そこの端からあっちの端まで」と見渡せるくらい、小さな国でした。 ただ門を出ただけで、そこはもう別の国。 外国へ行くということが特別なことになっている日本からすると、 不思議な感じがしますね。

「狭い日本」という言い方をよくしますが、実は世界的に見て、 日本は決して小さな国ではありません。 200カ国くらいある世界の国々で、日本は何番目に大きな国だと思いますか。 さっきちょっと数えてみました。 そしたら、59番目でした。 日本は国土の面積から言っても、世界の上位3分の1に入る「広い国」なのです。 人口に至っては、日本は世界で10指に入る大きな人口を持つ大国です。 そんな大国に住んでいるからこそ、小国の存在がなんとも不思議で新鮮に感じられるのでしょう。

小国リスト
国名 人口(単位:万人) 面積(単位:km2 場所 要因
バチカン市国 0.1 @ 0.44 @ ヨーロッパ 特殊
モナコ 3.4 E 1.49 A ヨーロッパ
ナウル 1.3 B 21 B オセアニア
ツバル 1.1 A 26 C オセアニア
サンマリノ 2.8 D 61 D ヨーロッパ
リヒテンシュタイン 3.4 E 160 E ヨーロッパ
パラオ 1.9 C 460 オセアニア
アンドラ 7 470 ヨーロッパ