Hawaii  オアフ島ワイキキビーチ

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【 プロローグ 】

きりんとうさぎが初めて子ども連れで海外旅行に行ったのは、まだ日本がバブル景気に酔いしれていた頃、 1991年のことでした。 もっとも、きりんとうさぎ一家に世の好景気は関係なく、一家は日々つましく生活しておりました。 子どもはまだ一人しかおらず、その一人っ子の"ねねちゃん"も、たったの1才でありました。 これは、きりんとうさぎの生活が、ねねちゃんただ一人のために回っていた、そんな頃のお話です。

◆◆◆

最近「子連れハワイ」がブームみたい。ベビー雑誌などにも特集がよく載っている。 実際に子供連れで行ってきた、という人の話もちらほら聞く。それでうさぎママは思っていた。
「ウチも行きたいなあ、何とかならないかなあ‥」って。

ほんわりとしたその夢が現実のものとなったのは、ねねちゃんが翌月2歳になる前の月のことだった。
「2歳になると航空運賃がかかるから、今よりますます行きづらくなるよ。だから、行きたいなら今がチャンスよ」って、 いろんな人や雑誌の記事に背中を押してもらい、ようやく決心がついたのだった。

同じように迷っているきりんパパには、
「そろそろねねちゃんに兄弟が欲しい。妊娠中や赤ちゃんがいては海外旅行なんて行かれないから、 ハワイに行くのは今がチャンス」、そういって説得した。

ハワイ旅行に行くことが決まると、何ヵ月も前からウキウキ、ワクワク‥。 どこへ行こうか、何をしようか‥って、ガイドブックを何冊も買い込んで旅行の算段。 特に、出版されたばかりの地球の歩き方「家族で行くハワイ」と、 やっぱり創刊されたばかりの"COMO"という雑誌の創刊付録「ハワイ子連れ旅ガイド」はボロボロになるまで読み込んだ。 二冊とも、まるでわが家の旅行のために出たみたい!って感激しながら‥。

ツアーは、旅行情報誌"ABロード"や"ブランカ"を買ってきて、安いのを一生懸命探した。 本当は、ワイキキビーチだけでなく、カウアイ島にも行ってみたかったけれど、ツアー代金が高くなるので、やめた。 それに、本当は憧れのピンクパレス「ロイヤル・ハワイアン」に泊まってみたかったけれど、 やっぱりお金がかかりすぎるので、やめた。 とにかく、雑誌に載っていたツアーの中で一番安いのを選んだの。小さな代理店が出している、白黒ページの一行広告で。 どこのホテルに泊るのかも分からない格安ツアーだったけど、 ママはもう、ハワイに行かれるっていうだけで満足だったの。
「一家でハワイに行くなんて、なんだかお金持ちみたいだね」ってパパと笑い合ったっけ。

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