Thailand  プーケット島ラグナエリア

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【 パンガー湾への船出 】

船着場

車は船着場に到着した。辺りには、みやげもの屋のバラックが立ち並び、そこで飲み物とイモの揚げ物を買った。 サツマイモの天ぷらに似たものだ。

それからトイレ。「タイ式トイレ」を初体験した。 一見普通の陶器のトイレ (和式に似ている) にまたがってしゃがむ。 だが実は、水が流れない。 「手動水洗」とでも言えばいいのだろうか、水は脇に置いてある大きなカメから手桶で汲み、自分で流すのだ。 タイの人はこの水で自分のお尻も洗うというから、「手動ウォッシュレット」とも言えるかもしれない。

船着場に降りるところは、斜めに立てかけた板に横木を一定の間隔で打ちつけたものが掛かっていた。 これを渡って船まで降りるわけだが、手すりこそあるものの、とても急でおそろしい。

しかも、うさぎたちを待っていたのは「船」ではなく「舟」だった――。

こんな小さな舟で海に漕ぎだすの〜? なんか不安‥。

舟に乗り込むと、現地の人に写真を撮られた。 一昔前の金属製のカメラで、でもなかなか気を遣って撮っている。 おっ、これは後で売りつけられるな〜、と思ったが、案の定、観光から戻ってきた時、 お皿に貼ったのを売りつけられた。 一皿200バーツというのを、二枚 (二人づつ写した) 買うんだからと、きりんが二つで300バーツに値切った。 言葉が通じない人を相手に値切るなんて、きりんってすごい。

舟は出発した。舟は公園の池のボートを細長くしたような感じで、人が二人座れるだけの幅しかない。 きりんとうさぎが二人とも舟の右側に座ったら、舟は右にかしいで、それでも走っていった。 何だか不安なので、二人ともお尻をずらして、隣に座っている子供たちと釣り合いをとるように真ん中に寄った。
バンヤンツリーの老夫婦はうさぎたちの後ろの座席、ガイドのソンさんは舟の先頭。 船頭は舟の最後尾でモーターに付いた長いオールを操っている。

舟はエンジンのどえらい音をさせながら、細長い海をつきすすんでいった。 見た目は川だが、実際は海らしく、しぶきが塩辛い。
両岸は根っこをさらけ出したマングローブの林で埋め尽くされている。今は干潮らしい。

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