2003年7月31日 ブルネイ旅行記(その17)

うさぎはけっこうフォントマニアです。
"フォント"っていうのは、"明朝体"とか"ゴシック体"といった「字体」のこと。 それ以外にもいろんな字体があって、最近ではオリジナルフォントを配布している サイトもかなりあります。

ただ、アルファベットフォントは無料配布しているところがたくさんありますが、 日本語フォントの無料配布はとても少ない。 まあ当然ですよね。アルファベットは大文字小文字を合わせても52文字。 だけど日本語の文字は、ひらがなだけで46、カタカナをあわせると92、 漢字に到っては小学校で習う漢字だけでも1000字を越すんですもの。 そんなにたくさんのフォントを無料で配布できるわけがない。 形も複雑だから、手間も余分にかかりそうですしね。

ところがところが、ほんの一握りとはいえ、そんなサイトも世の中にはあるんですねえ。 ホントに頭が下がります。

中でもうさぎが一番好きなサイトはここ!

ようこそ!書体の世界へ

ここのフォントってとにかく完成度が高い。 ホントに美しいフォントです(あっ、ぶたないでっ!)。
フォント関係の賞を総ナメにしているプロ中のプロがデザインしてるんだから、 そして有料の製品版のお試しなのだから 当たり前といえば当たり前だけれど、本当に美しい。
そのバランスの良さ、その小粋さ、その明るさ、その暖かみ‥。 見ているだけで幸せ〜な気分になります。

それにしてもフォントってどうやって作るのでしょうね。
きっと専用のツールがあって、形式を決めると ある程度ソフトが自動的に生成してくれるんだろうなあ、 って思っていました。

ところが、それが全然違ったの。
昨日、新しいフォント配布開始の案内がメールで届いたので、 早速サイトにお邪魔してみると、 そこには新フォントの開発物語もアップされていて、 何千という漢字を一つ一つデザインしていく過程が描かれていました。

なんかもううさぎ、読んでいるうちに涙が出てきちゃった。 気の遠くなるような時間を費やし、手間をかけ、気持ちを注いで、 こうやって一文字一文字、大事に大事に紡ぎだすんだなあ、と思ったら、 目が涙でかすんで読めなくなりました。

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【 ブルネイ旅行記17 ブルネイのマクドナルド 】

ブルネイにもマクドナルドはある。
車から降りるまえから目をひいたのが、店の脇に高く掲げられた大きな"のぼり"。 そこに描かれたお粥を見て、まずうさぎは感心した。
おかゆがあるマクドナルドといえば、シンガポール。 なるほど、シンガポールとブルネイは飛行機で約2時間。 地理的にも近いし、交通などの地域的な行き来も頻繁である。

と、また別の"のぼり"が目に入り、 こちらにはスパゲッティミートソースが描かれていた。
スパゲッティを置いているマクドナルドといえば、フィリピン。 なるほど、フィリピンは地理的にシンガポールより更にブルネイに近い。 しかも同じマレー民族の国である。
要するにここは、マクドナルドのスパゲッティ文化圏とお粥文化圏が交わったところなのだ、 と理解した。

更に嬉しいのが、いずれののぼりにも英語と並んでアラビア文字が書かれていたこと。 お馴染みの黄色いMマークが掲げられた赤い帯にも、アルファベッドと並んでアラビア文字。 おそらくこれはアラビア語ではなく、マレー語のアラビア文字表記"ジャウィ"だ。
店内には、キティちゃんのぬいぐるみの脇に、王様・王妃さまお3方の3点セット写真。 天井からはハリラヤの飾りが吊り下げられている。 まったくどこからどこまで、心憎いまでにブルネイらしいではないか。

更に更に、ここでしか見たことのないものを発見!
それは、デリバリー用の真っ赤なバイク! もちろん、黄色いMマーク入り。 デリバリーサービスのあるマクドナルドなんて初めて見た。

あんまりきっちりブルネイしていて面白いものがいっぱいなので、 思わず長居をしていたら、カエリさんが心配して迎えにやってきた。 「もうハンバーガーは買ったか」と言うので、「いえ、買い物はしないの」と言ったら、 カエリさんは不思議そうな顔をした。

ちなみに、あとで古屋さんに聞いた話では、ここのマクドナルドのハンバーガーは、 「ハラルミール」であるとのこと。 "ハラルミール"とは、回教徒が食べても戒律にそむくことにはならないと認定された 食べ物のことで、その認定を受けるために、ここのマクドナルドは、お祈りをしてから 屠殺した家畜の肉のみを使用しているのだそうだ。

さてここで恒例の一句。

赤バイク ブルネイらしさを デリバリー

つづく