Fiji  マナ島とフィジアン

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【 海 】

海

マナの海はとてもきれいだった。

砂はきめが荒めで、珊瑚や貝のかけらが混じり、アイボリー色。 珊瑚のかけらがそここちらに落ちており、よく探すと、二枚貝やら、巻き貝、宝貝、尖ったのやら、 丸まっているのやら、大きいのや、小さいのや、本当に様々な種類の貝殻も見つかる。

砂浜に打ち寄せる波はとても穏やか。 干潮ともなると水の深さが膝までもない浅瀬が延々と続く究極の遠浅であるせいか、 はたまた環礁に囲まれているからか。そのほとんど動かない水面には、微妙な角度の変化に応じて日の光が反射し、 ゆらゆら模様が描かれている。

なんとも不思議なのは、海中の砂地の所々にくっきりとした星型の光が描かれること。 その近くの水面には必ず小さな泡が浮いているところを見ると、どうやらこの星型の光は、 水中の泡に日の光が反射してできるらしい。その星が潮の流れと共に流れてゆくのはとてもきれいで不思議だった。

また、小さな生物でも住んでいるのか、海中の砂底に時々小さな穴があいており、 そこから海水を吹き出ていることがある。 そんな場所は特に素敵。幾つもの星が次々と現れ、ちらちら瞬きながら、くるくると穴の上で踊っているのだ。

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