Fiji  マナ島とフィジアン

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【 珊瑚 】

海

海の中に一足踏み込むと、そこは砂が波に流され、ゴツゴツした岩が剥き出しになっており、 素足では痛くてとても歩けなかった。
岩は海の中一面をビッシリと隙間なく埋め尽くしており、気孔があることからして、どうやらサンゴ岩のようだ。 波に洗われて、枝のように延びた部分がすっかりなくなった珊瑚。

チェックインの時にもらった説明書には、禁止事項として、
「珊瑚に触れる行為。特に干潮時は歩行を含め、ご注意ください」と書いてあったが、 岩と化したものも含めるとすると、どんなに「ご注意」しても、珊瑚を踏まずに水に入ることは不可能だ。
岩を含めないとしても、水中にはびっしりと様々な生物がいて、一体どれが珊瑚の仲間なんだか、 さっぱり分からない。
波にヒラヒラ揺れながら足にまとわりついてくるか細い枝は、たぶん海草の一種だとは思うが、 ひょっとしたら珊瑚の仲間かもしれない。
底に張りついたシマ模様の木の根っこみたいなのも、海綿のようなフワフワの黄色い岩も、 もしかしたら珊瑚かもしれない。
きくらげの親玉みたいなベロンベロンしたのとか、ヤングコーンの群生みたいなやつなどは、たぶん珊瑚??

また、死んでいる珊瑚はともかく、せめて生きている珊瑚だけは踏まないように、と思うが、 どれが珊瑚だかも分からないのに、生きているのと、死体の区別が付くわけがない。 どういうのが珊瑚で、どういうのが生きてるやつか、誰か教えてくれないかなあと、つくづく思った。

しかし、珊瑚の楽園フィジーにやってきて、

どれが珊瑚だか分かりませんでした

とはトホホな話だ。我ながら情けない。珊瑚について、もっと勉強してからフィジーにくるんだった。

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