洋食器の揃え方――セットにこだわる

ティータイム

カップから皿、ポットや小物に到るまで、同じ柄で統一された食卓って素敵。 シンメトリカルな配置や同じ柄の反復でテーブルを整然と構築していく西洋の様式美にずっと憧れていました。

それが現実のものとなったのは、わりと最近のこと。 頂き物のカップに合わせて同じシリーズを少しずつ買い足し、20年かけてようやく写真のような一揃いになりました。

揃えて使うことの多い食器は、いつでも買い足せる環境が必須です。 一つ二つ割れてもセットが維持できるように。 けれど残念ながら日本製は商品の入れ替えが激しく、 定番品に見えてもわずか数年で製造中止になることも。 全く先が読めません。

その点、ヨーロッパの製品は息が長い。 わが家のセットはイギリス製で、今は廃盤になっていますが、 半世紀も作り続けられてきたので流通量が多く、 安定した中古市場が形成されています。 どうかすると、カップの受け皿だけ、ポットのフタだけで売られていることも。

せっかくの素敵なお皿も、戸棚に飾って眺めるだけじゃつまらない。 毎日気軽に使いたいから、 もし手をすべらせて割ってしまっても補充できる、 流通量の多いシリーズを選びました。 割れたら買い足し、割れたら買い足しを繰り返し、 この先もずっと付き合っていけたらと思っています。

初稿:2007年8月30日

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