フランス語

ハイジのチーズ2 ラクレット

 ラクレットの存在を初めて知ったのは、一昨年、娘が留学先のリヨンから送ってきた写真ででした。

 ↑これです。おいしそうでしょう??

 いろんなチーズを買ってきてスライスし

 こういう器具で焼くんだそうです。

 一人に一つずつ専用のミニ鉄板がついた10人用グリル。こういうラクレット専用のグリルが、リヨン付近ではたいていの家にあり、冬場はポピュラーな家庭料理としてラクレットが頻繁に食卓に上るのだそう。

 この写真がもう、わたしにとっては衝撃でした。

おいしそう~~~~~~~!!

 「ラクレット」という名前までは頭に残らなかったものの、食の都リヨンにはなにやらおいしそうなチーズ料理があるらしい、という情報だけはしっかりと頭にインプットされました。

 二度目の出会いは今年の一月、飛行機の中でした。「ANAスペシャル番組 嗚呼!! 涙メシ」というのがあって、その中で、スケーターの荒川静香女史がラクレットについて語っていたのです。初めて海外の大会に出たとき、スイスでこの料理に出会い、「こんなにおいしいものが食べられるんだから、海外に行くっていいことだ」と思い、また頑張って日本代表に選ばれたいというモチベーションにつながったのですと。

 そこで紹介されていた映像は、こんなイメージでした:

スイスのラクレット
wikiよりお借りしました

 大きなチーズの断面を熱であぶり、溶けた部分を削いで食べる。

 ・・・ああ、これもたまらなくおいしそう・・・。あまりにおいしそうだったので、この番組、行きに一度、帰りに2度見ました。

 ここで「ラクレット」という名前が「スイスのチーズ」という情報とともに頭にインプットされ、フランスから娘が持ち帰った写真の印象ともリンクされました。

 リヨンという街は距離的にもパリよりスイスのジュネーヴに近い。フランス第二の都市リヨンを日本の大阪に例えると、パリ―リヨン間は東京―大阪間、リヨン―ジュネーヴ間の距離は大阪―倉敷間のイメージです。ラクレットは、フランス・スイスフランス語圏にまたがった、そのあたりの郷土料理なのでありましょう。

 いつかフランスもしくはスイスへ行ってラクレットを食べたい。それがわたしの夢となりました。飛行機で中国へ行ったのに、中華料理より、なぜかラクレットへの憧れをもちかえってきたわたし。帰国後、中国語に身が入らなかったのも無理ないわ・・・。

 そして三度目は2月の末。ハイジにハマり、ハイジのチーズについて調べていたところ、またまたラクレットに再開。わたしが求めていた焼きチーズとは別モノでしたが、ここでまた憧れが再燃しました。

 ・・・というか、これはもう、天の啓示だと思った。邂逅も三度目ともなると、偶然とは思えない。何か超自然的な力が働いて、わたしとラクレットを引き合わせているとしか、思えなくなってくるのであります。

 ・・・というわけで、いつ訪れるとも知れぬスイス行きを待たずに、日本にいながらにしてラクレットを食してしまおう!と唐突に決意。おりしも3月はわたしの誕生月。誕生日祝いに、家族に頼んでラクレットパーティを開いてもらうことにしました。

 ・・・で、チーズを大人買い。総額1万円近く^^;。なにしろ天啓ですから、金に糸目をつけている場合ではない(笑)。

 左側は、ラクレット料理に使う専用のラクレットチーズ(フランス産)。右側は、エメンタルチーズ、グリュイエルチーズ、チェダーチーズ、エダムチーズ、ゴーダチーズなどなど。

 ほとんどは近所のスーパーで買ったものですが、ラクレットチーズだけは手に入らなかったので、オーダーチーズ.comに注文しました。

 あと、こんなのも買ってみた^^。

 かわゆいラクレットオーブン^^。

 こんなのが今、日本で普通に手に入るんですねえ。検索をかけてみてビックリ。業務用の立派なものから、大家族用、小家族用、一人用まで。熱源は電気、ろうそくなど。ありとあらゆる大きさ、ありとあらゆる形・形態のラクレット用器具がひっかかってきたのに驚きました。

 ひょっとして、ラクレットって、日本でも今やメジャーな料理なんでしょうか? わたしが知らなかっただけで。チーズフォンデュがすっかりおなじみになっているのと同様に・・・? 

 ・・・まあいいや。ちなみにわたしが買ったオーブングリルは日本のメーカーが出しているもので、一番安かった(2100円^^)ので、これにしました。形がかわいくて、チーズフォンデュなどにも使えそうなところも気に入りました。

 さっそく使ってみた^^。えへ。かわいいでしょ?^^

 溶けてきたら、チーズをヘラで混ぜます。裏がちょびっと焦げて良い感じ^^。

 すっかり溶けたら、皿によそいます。

 良い具合にチーズがとろ~り^^。

♡♡♡幸せーーーーー♡♡♡

 ・・・とはいうものの。

 このラクレットオーブンはあくまで一人用。4人家族の我が家がこれひとつで済まそうというのは無理です。

 ・・・というわけで、結局これ。

ホットプレート

 ・・・・・いささかオシャレさに欠ける気が??

 でもこの大容量は頼もしい。どうです、この一人用ラクレットオーブンとの大きさの違い!

 ホットプレートがなぜオシャレさに欠けるのか。

 それはまず、みんなで一つの鍋をつつくこと自体、東洋っぽいからですね。形をさておいても、鍋がめいめい持ちでない時点で、西洋のイメージから外れる。

 でも機能においては、ホットプレートじゃあダメってことはないです。おかげさまで、楽しくラクレットパーティできました。この大きさなら6人でも行けそう。 

 ただ、鉄板が持ち上げられたほうが、チーズが皿に装いやすいのは確かです。

 そこで後日考えた第二プランがこれ↓

IH調理器+鉄の卵焼き器

 これは鉄板の容量からして二人くらいが適切ですが、ホットプレートと違って鉄板が持ち上げられるので、チーズが皿によそいやすい。もうすこし大きな鉄板なら、4人でも行けるかも。

 ちなみにチーズに関しては、わたし的には割となんでもいいという結論に達しました。

 手に入りにくいラクレットチーズを頑張って手に入れなくても、スイス産のエメンタルチーズやグリュイエルチーズがあれば御の字、エダムチーズやチェダーチーズなど、他のナチュラルチーズでもいい。プロセスチーズでもオッケー。ピザ用のミックスチーズでも。

 今回は最初だったので本格的に、と思い、張り切ってラクレットを5000円分(送料含めると6000円!)も買い込みましたが、リヨンで娘がご馳走になったように、いろんなチーズを少しずつ買って、いろんな味を楽しむほうがむしろ楽しい気がします。

 あと、こんな大量に買い込む必要はどこにもなかった^^;。ひとり200~250グラムくらいあれば十分でした。

 大量に残ったチーズと、せっかく買った一人用ラクレットグリルで、ちまちまひとりラクレットを楽しむ日々が続いています。

 とっても楽しいのですが、問題は、チーズって栄養満点なこと。太るんです。

 ちなみにフランスへ行った娘、一年弱の滞在で8キロ太って日本に帰ってきました。最初のひと月で6キロ太ったそうです。明らかにチーズ太りであります。

 とはいえわたしに関して言えば、最近ランニングを再開し、今のところ、ことなきを得ています。

 なぜランニングを再開したか、って?

 アルプスの山を転げまわり、走り回るアニメのハイジを見ていたら、自分も走りたくなっちゃったんです。

 世の中うまくできていますね。つまり、山とチーズは抱き合わせなんですね。ラクレットは山がちな地方だからこその郷土料理。野山を走り回る人しか食べちゃいけない。

 そうじゃないと、太っちゃうのであります^^。

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