ペルシャ語

「イスラームと食文化」講演会の意外な客層

 「イスラームと食文化」というテーマの講演会に参加してきました。・・・といっても堅苦しいものではなく、要は「軽めの薀蓄つきペルシャ料理の会食会」^^。美味しいイラン料理と、楽しいおしゃべりを満喫してきました。

 ところで、このような会に参加する人って、どんな人たちだと思いますか。わたしは、講師が大学の先生であることから、学生さんが多いのではないか、またイスラム教徒が多いのではないか、と想像していました。

 ところが予想は見事にハズレ。主流は50代くらいの男性。社用で参加したと思われる企業戦士でした!

 3人ほどにお尋ねしてみたところ、3人のうち2人は食品メーカーの方。インドネシアやマレーシアなど、イスラム圏に自社の商品を売り込むにはイスラムの食文化を知らねばならない、ということで参加された模様です。

 更に、イスラム圏で売られている加工食材にはよく「ハラール」マークがついていて、これは「イスラム教の教義で食べてはならないとされている食材は全く使われていませんよ」というマークなのですが、日本から輸出される食品のハラール認定は日本ムスリム協会が行っているとのこと。お話を伺った方はお二人とも、このハラール認定をこのたび取得し、これからイスラム圏へと販路を広げるところとのことでした。

ハラールマーク
ハラールマーク

 むう、日本ムスリム協会! そんな重要な使命を帯びていたとは!

 場合によっては、日本ムスリム協会のアドバイスにより、既存の製品に変更を加え、新たに回教国向けの製品を開発するのだそうです。確かに、日本の食品には思いもよらないところに豚肉エキスが使われていますからね。いかに豚肉を使わない食材を集めるのが大変か、先日お菓子の家を作った際にわたしも実感したところです。まさかチョコレートに豚が使われているとは普通、思わないでしょう? でも実は国産のチョコレートのほとんどは豚由来の乳化剤を使用しているんです。

 イスラム圏は日本にとって最後の秘境。今までは「触らぬ神に祟りなし」とばかり避けて通ってきたかもしれませんが、この不況の世の中そんなことはもはや言っていられない。日本企業は今日も販路拡大を目指してチャレンジの日々なのですね。折りしも朝日新聞の世論調査で「日本は自信を失っている」という見方が大勢を占める調査結果を読んだばかり。将来への不安を募らせたところでしたが、この講演会に行って、なんだか少し元気が出ました^^。ウン、日本、まだまだ元気!

 ビバ、日本企業! 頑張れ、企業戦士たち!

 ・・・と、心の中で密かに50代の企業戦士のおじさまがたにエールを送っていたわたしでありました^^。

サモワール
タイトルとURLをコピーしました