ロシア語

オンライン英会話の復習

 オンライン英会話でロシア語会話を学んでいるうさぎです、こんにちは。

 半年前からほぼ毎日25分間ロシア語で会話していますが、期待ほどロシア語が話せるようにならないため、レッスンの復習をしようと先月思い立ちました。

 でも、復習といっても、具体的に何をすれば良いのでしょう? 10日くらい悩みましたが答えは出ませんでした。

 このまま年が明けちゃうのかなー、と思っていましたが、今まで自分が抱いていたノートの概念を覆すような考え方に出会い、復習のやり方が決まりました。10日ほど経った今では復習が軌道に乗ったようで、うまくいっています。

目からウロコの発想

 「どのように復習するか」悩んでいたとき、わたしが具体的に知りたかったのは「復習ノートの作り方」でした。なぜならこれまで、せっかくノートを作っても読み返さず、ノート作りが無駄になっていると感じていたからです。

 一体どのようなノートを作ったら、何度も読み返すのか。紙のノートのほうが良いのか、メモアプリを使うか、から始まって、ノートの大きさとか罫の太さとか、書き方といった情報を求めていました。

 けれども結果的に、調べて得た一番の収穫は「ノートの作り方」ではなく、それまで自分が抱いていたノートの概念を覆すような考え方でした。

 ノートを読み返さなくても良いという。

 もう、これは目からウロコでした。それまで「あとで見返さないようなノートは意味がない」と思い込んでいたからです。

 でも言われてみれば、「書く」だけだっていいじゃないですか。書いてそのまま捨てたって。そういえば、昔は漢字の書き取り帳なんてものがありました。毎日漢字をノートに書き連ね、一冊埋めたら「我ながらよく頑張った」と一瞬感慨に耽って捨てる。それでいいわけです。「書く」という行為自体が復習になるのだから。

 「何度も見直せるようなノートでなくては」と思っていたから、どのようなノートを作ろうかと悩んでいたのですが、「見直すようなノートでなくてもいい」と思ったら急に気が楽になり、「とりあえず書いてみよう!」と思い、その日のうちに、その日のレッスンのページを書きました。

 何をどう書いたらいいのか分からなかったので、レッスン中に先生がチャットボックスに書いてくれた内容をそのまま書きました。そこに先生が話していた内容や、日本語訳を赤字で書き入れるだけ。纏めたり編集したりはしませんでした。

 翌日、そのまた翌日も同じような感じで書きました。基本はチャットボックスの内容をただ書き写すだけ。15分くらいで終わりました。

 華やかな彩色も、なんの装飾もないシンプルなノート。先生が送ってくれた写真を印刷して貼り付けるなんてことも、手間がかかりすぎるからしない。地味な見た目が、最初はつまらなく思えましたが、一週間くらいしたら慣れてきて、これでいいような気がしてきました。今後、マイナーチェンジはするかもしれませんが、基本的にはこれでいいかな、と思っています。

これまでの復習がうまくいかなかったわけ

 「書く」っていいですね。ノートを作ることにして良かったと思っています。

 これまでにもレッスン中に先生がチャットボックスに書いてくれたことを後から読み返すことはありましたが、やったりやらなかったり(大抵やらない)でした(;^_^A

 それはなぜでしょうか。たぶん、

  1. 読むだけでは痕跡が残らないので張り合いがない
  2. どれくらい真面目に読めばいいのか分からない

からではなかったかと思います。

 「読む」という行為は受け身すぎて「やったといえるかどうか」が自分でも分からない。一方、「書いたかどうか」は一目瞭然。「書き写す」には「読む」必要があるので、書けば「読んだ」証拠にもなるし、書いたものは後に残るので「これだけやった」という励みになります。

 あと「書き写す」という行為はラクですね。どれくらい真面目にやろうと悩むことなく、機械的にこなすことができる。特別熱心に取り組まなくても、目で読んで手で書けば、少なくとも一度は体の中を通るわけです。

復習をすると、ますますレッスンが楽しい

 復習を始めて十日。復習がロシア語力の向上に及ぼす効果についてはまだよく分かりませんが、最近思うのは、いかに日々のレッスンが楽しいかです。

 そして気づきました。今まで復習をサボっていたのは、レッスンを思い出すのが怖かったのもあるのではないかと。語学のレッスンって、言わば「恥の掻き捨て場」。先生の言ってることが分からなくて何度も聞き返したり、言いたいことがうまく言えなくてガッカリしたり。もどかしい、恥かしい思いのオンパレード。だからレッスンを思い出すのが嫌だったのでしょう。

 でも実際に復習を始めてみると、もどかしさや恥ずかしさ以上に、先生の言っていることが分かったときの喜び、新しいことを学ぶ楽しさが圧倒的に勝っていることに気づきました。復習をしていると、レッスンがいかに楽しかったかが分かる。楽しかったレッスンは復習も楽しく、復習をすることで、ますますレッスンが楽しくなることに気づきました。

 また、復習により、レッスンが連続ドラマになりました。いままでのレッスンは一つ一つバラバラでしたが、復習していると「次回はこんなことを言おう」「次はもっとこのテーマを掘り下げたい」などとアイデアが浮かぶようになり、レッスンに関連性が生まれました。

 レッスンの際には復習ノートを脇に置きます。時にはその日のレッスンのページに、先生に訊きたいことや、その日に使いたい表現をあらかじめ書いておく。復習ノートと思って始めましたが、予習ノートにもなっています。

復習にも賞味期限がある

 その日のレッスンだけでなく、復習を始める前のレッスンも遡って二週間分ほど復習してみました。そこで気づいたことがあります。

 それは「復習はすぐやったほうが圧倒的に楽しい」ということです。レッスン直後だと、レッスンの楽しさが鮮明によみがえってくる。何週間も経ってしまったレッスンの復習は、まるで死んだ魚みたい。ピチピチしていない。かなり楽しかった記憶のあるレッスンでさえ、なんとなく味気ない。

 それに、びっくりするほど内容を忘れている。先生の話の細かい部分が正確に思い出せないのです。今まで「チャットボックスに書いてもらっているから、復習はいつでもできる」と安心していたけれど、違うんですね。ああ、わたしは今までなんともったいないことをしていたのでしょう。頭から抜け落ちてしまった楽しい記憶が惜しまれます。

 レッスンは生もの。すぐに復習しないと鮮度が落ちてしまう。もしかしたらロシア語力向上の観点から見るとまた違うのかもしれませんが、少なくとも「楽しさ」の観点から言うと、レッスンはその日のうちに復習したほうが絶対楽しいと分かりました。

ノートはこんな感じ

 ノートは、あまり決まり事を設けずに書いています。一応文字だけは丁寧に書くようにしていて、ロシア語は青、日本語訳や説明は赤と決めています。

ロシア語のオンラインレッスン復習ノート
ロシア語のオンラインレッスン復習ノート

 あとからページの抜き差しができるように、ルーズリーフタイプのノート(ツイストリングノート)を使っています。大きさはB5判。この大きさだと、25分間に先生がチャットボックスにタイプしてくれた内容が、紙一枚に収まるのです。書く内容が少な目のときは紙の片面のみ、多いときは裏面も使います。

 裏面はたいてい白いままですが、あとで関連事項を書き足すこともあります。

 「見返さなくてもよい」と思って作ったノートなので、復習を終えた後に積極的にノートを見返すことはありませんが、後日似た表現に出会ったとき「あれはどうだったっけ」とページを繰ったり、関連事項を書き足すときに、すでに書いたことをちらっと見たりすることはあります。

レッスンの内容

 最後に、レッスンの一例をご紹介します。

 復習を始めた日、12月29日のレッスンは、

  С наступающим новым годом!
     (来たる新年おめでとう!)

という先生の挨拶から始まりました。

 「まだ年末なのに新年の挨拶?」と一瞬不思議に思ったのですが、この挨拶は日本で言えば「よいお年を」と言うタイミングで使われる表現なのだそうです。年が明けたらнаступающим(来たる)をとり、С новым годом!(新年おめでとう)。

 ちなみにこのнаступающий(来たる)という形動詞はクリスマスやイースターなど、他のお祝いにも使えるそうです。たとえばマスレーニッツァ(Масленица – 春の訪れを祝うお祭り)が近ければ、С наступающей Масленицей!(来たるマスレーニッツァおめでとう!)と事前に挨拶することができる。

 但し誕生日は前もってお祝いを言ってはいけないのだそうです。誕生日を前もって祝うとその人の寿命を縮めてしまうというジンクスがあり、縁起が悪いからだそうです。逆に、遅れて祝うのは構わないそうです。

 「韓国では逆なんだってね。前もって祝うのは構わないけれど、遅れたらダメなのだと韓国の生徒さんから聞いたわ。日本ではどう?」と先生に訊かれました。「うーん、どうだろう? 縁起の問題ではなく、単純に文法上の問題だけど、現在形の『おめでとうございます』は『おめでとうごさいました』と過去形にはできるけれど、『おめでとうございましょう』という未来形は変な気がする。だから日本もウクライナと同じかな」と答えました。

 「それに関係あるのかどうか分からないけれど、日本では『来年のことを言うと、鬼が笑う』と言うよ」と言うと、「ウクライナにも似たことわざがある。Хочешь рассмешить Бога, расскажи ему о своих планах(神を笑わせたければ、自分の計画を話せ)っていうの」と先生。「なぜ神が笑うのかしら?」と尋ねると、「運命は本来、神が決めるもの。人間ごときが未来の計画を立てるのは、神にとっては笑止千万、ということだと思う」とのことでした。

 へええ、なるほどー。そういえばかつてのソビエト連邦は第〇次五カ年計画みたいなのをやたら好みましたね。道理で神とは仲が悪いわけです。だからキリスト教を弾圧した。妙に納得してしまいました。

 ちなみにウクライナでも日本同様、自分の星座と共に自分の干支を誰もが知っていて、ёлка(ロシア語圏のツリー。見た目はクリスマスツリーそっくりだが、正月のために飾る)にはその年の干支( гороскоп )のオーナメントが飾られるそうです。

 ところで、С новым годом! とロシア語で言われたら、なんと返答すればよいでしょうか。

 答えは、

  • Спасибо, взаимно!
  • Спасибо, и тебя (вас)!
    (ありがとう、あなたもね!)

だそうです。

まとめ

 日によってレッスンのテーマは様々です。お天気の話や、最近のコロナの状況、今日読んだ本やドラマの内容などを話しています。

 桃太郎の話をしたときは「ウクライナにも似た話がある」と聞いて驚きました。コティホローシュコというのだそうです。

 いつもお世話になっている先生のお国は、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、中央アジア諸国など様々で、それぞれの地域の独特の習慣や、歴史など、日本語では得られない貴重な情報が、レッスンには詰まっています。

 ロシア語向上のために始めた復習でしたが、今は、ロシア語の表現よりも話した内容のほうが大事になっています。ノートを何度も見返したりはしないので、ロシア語はそんなに上達しないかもしれないけれど、それでもいいや、という気分になっています。

 このままゆるーく、復習し続けられたらいいなと思っています。


 ノートを読み返さなくても良いと教えてくれたのは、こちらの動画です↓

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