アラビア語

教育と学習

 DMM英会話で、すごくいい先生を見つけちゃいました。アラビア語を話すボスニアの先生です。

 アラビア語ネイティブではないけれど、すごく発音がきれいで分かりやすい!! ・・・いや、ネイティブでないからこそ、丁寧にくっきり発音するのでしょう。話すスピードもゆっくり。

 すっごく楽しかった!! アラブ人以外とアラビア語で喋ってこんなに話が通じるとは・・・!! 

 ほぼ100%、アラビア語でなんなく意思の疎通ができました。お互いサウジアラビア大使館仕込みのアラビア語だからかな? 先生もボスニア・ヘルツェゴビナのサウジアラビア大使館のアラビア語講座を修了したそうです。期間は同じ2年。但し、週に2日、1日2時間ずつだそうですが。

 正直、先生のアラビア語はそれほど堪能ではありません。発音は完璧だけれど、会話レベルはわたしとどっこいどっこい。ボキャも限られている。「ごめん、アラビア語に関しては、間違うこともたくさんあるし、教えてあげられることもあんまりないと思うよ。それでもいいの?」と最初に確認されました。

 いいの、いいの。ラー・ムシュケラ。で、やってみたら実際、本当ーーーに楽しかった。ネイティブと話すのとはまた違った楽しさ。お互い、一緒に上達していかれる楽しさがありました。

 何より、先生が楽しんでいるのが嬉しい。よほど夢中になったのか、すっかり時間を忘れてしまったらしい。気づいたら28分!! すんでのところでわたしが気づいてレッスンを終わらせましたが、先生、次の生徒さんにコールできなかったらどうするのーーー!! (←これ昨日の話。今日も先生、時間忘れてた(笑))

 わたし、日本人とアラビア語で話すのは恥ずかしくてなかなかできないんですが、このボスニアの先生とだと、全然恥ずかしくなく、ネイティブと話す以上にリラックスして話せました。「間違えたらどうしよう」とビクビクすることなく、すごくのびのびとした気分でいられました。

 だって先生も間違えるから。名詞が女性なのに、形容詞が男性形だったりとか。先生も言葉に詰まるから。だから自分が間違えても、言葉に詰まっても気にならない。間違えるのはお互いさま。分からないときは知恵をよせあい、一緒に辞書調べたり。先生というより、よいアラビア語仲間を見つけた感じです。

 ボスニア・ヘルツェゴビナはイスラム教徒が多い国。アラビア語が出来る人も多いだろうと思いきや、イマームさえアラビア語がろくにできないそうです。説教も基本ボスニア語で、アラビア語はほんの少しだけ。クルアーンの暗唱は、意味も分からず音だけ真似る。

 自分が信じている宗教の言葉も分からないなんてヘンだと思ってアラビア語を始めたそうです。でもアラビア語クラスの仲間も先生ほどのヤル気はないらしく、放課後にアラビア語で話そうと言っても断られてしまう。アラブ人の友達とスカイプで会話しても、なかなかフスハーを使ってはくれず、英語になっちゃう。会話のチャンスがなかなかないのが悩みの種だそう。

 そんな人と一緒に進歩していかれるといいな、と思いました。

 ・・・いや、たぶん絶対置いていかれると思うけど。だって先生、耳がいい。音が正確に聞き取れるからスペルを間違えない。今はそんなに喋れないけど、たぶん先生、一緒に会話してたら、アッという間にペラペラになると思う。なんだ、なんだ、これは育てゲーなのか?(謎)

 スカイプレッスンをしていていつも思うのは、わたしは先生方から必ずしも「教わりたい」わけではないということです。

 わたしはただ「学びたい」だけ。レッスンという場を利用して、みずから学びたいのです。

 アラブイスラーム学院の先生はよくこうおっしゃいます。

تعليم(教育)とتعلّم(学習)は別物だ

と。

 「教育」と「学習」は両輪。外国語は、教わるだけでは足りない。自分で学ばないと、何にもならない、と。

 教室で先生に教わるのが「教育」で、習ったことを教室外で実践するのが「学習」。

 わたしはアラビア語に関して「教育」はもう足りている。文法も発音も学んだ。知識としてのアラビア語はもう十分。

 足りないのは「学習」。教室で教わったことを使って喋ってみる実践の機会が圧倒的に不足している。だから思うように話せないのだと思う。

 「レッスン」というと教室に近いイメージがありますが、わたしにとってDMM英会話は教育の場というよりは、むしろ学習に近い場です。

 DMMの先生方はわたしの教師というより、一緒に学ぶ仲間。せいぜい、ちょっと前を行くお姉さん、お兄さん、という感じかな。

 最近英語はけっこう上達し、先生方との実力の差も縮まってきているな、と感じます。

 でも上達すればするほど、ますますレッスンの意義を感じる。学習に限りはなく、話せれば話せるだけ、もっと世界が広がるからです。

 英語やスペイン語は、完璧にはほど遠いにせよ、言いたいことはたいてい何でも言えて、相手からもどんどん情報を引き出せる。アラビア語も早くその水準まで引き上げたい。

 というか、まずは在学中のレベルに戻したいです。

 昨日久々に会った級友が「うさぎさん、歴史の本を学校に持ってきて、アラビア語で本の内容を先生に説明したことがあったでしょ。そのとき『えー、そんなことができるんだ! すごい!』って感動したのよ」と言ってくれました。

 え、そんなことあったっけ? 在学中はそんなことができたんですねえ。今は・・・。まずそういう度胸がないかも。

 でも近いうちに、まずはその水準まで引き戻そうと思います。

外国語の習得において、腹ごしらえは重要。
アラビア語で思考したかったら、まずは腹をアラブ料理で満たすことだ、と思う^^
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