インドネシア語

インドネシア語フリートーキングに参加してみた

 インドネシア語のフリートーキングに参加してきました。参加者はインドネシア人の先生とそのお子さんを含めて6人。今までインドネシア語って挨拶ぐらいしか話したことがなかったけれど、今日は話すチャンスがたくさんあって、言いたいことがけっこう言えました! それに通じた~! ビックリ! HEBAT!(すごい!)  

 ところでこの会、月に一度、1時間半、参加費1000円、飛び込み参加OK

 全てに於いて負担の軽いのが嬉しい。もしほかの言語でもこんな会があったらば、そしたら月に一度ずつ、いろんな言語を喋りに行っちゃうかも~!

 想像しただけでもう、夢のようです🌈

 今までインドネシア語に関しては、家でテキストを読んだりCDを聞いたりするだけでしたが、やはりライブはいいですね。今まで「ああかな」「こうかな」と考えていたことが実際にどうなのか、確認できました。

 たとえば。インドネシア語は受動態の比重が高い。レシピなんか受動態のオンパレード。日本語なら「切って、焼いて、ゆでて・・・」と書くところ、インドネシア語だと、材料を主語に「切られて、焼かれて、ゆでられて・・・」と書く。今日の会話でも、やはり受動態使いまくり!でした。話によると、新聞記事も受動態のオンパレードだそうです。

 そのクセ、受動態ではどうにも言えない場合もあるみたい。

 たとえば日本語だったら「英語は世界の多くの国々で話されている」と普通に言います。

 英語に訳すと「English is spoken in many countries in the world」。これも普通。高校入試の穴埋め問題になりそうな一文ですね^^。

 受動態を極力避けるアラビア語ですら「تُتكلَّم اللغة العربية في عديدٍ من بلادِ العالم」と受動態で言える。(ネイティブに確認済)

 ところが、受動態使いまくりのインドネシア語が、意外とこの内容を受動態で表現しないのですね。「bahasa Inggris」を主語にしてこの内容を表現してほしいと先生に頼んだのですが、dipakaiなどを使おうと試した後に「やっぱり無理」という答えが返ってきました。ではどう表現するのかと尋ねると「Banyak orang bisa berbicara bahasa Inggris」(多くの人々が英語を話せる)とか。うーむ・・・。

 「?? Bahasa Inggris digunakan di banyak negara di dunia ??」とかならどうだろう?と今ふと思ったので 次回先生に尋ねてみますが。

 そもそもの問題は「話す」にあたる「berbicara」という動詞が他動詞ではないこと。他動詞ではない以上、受動態にはできないわけで(いや、それとも受動態にできないから他動詞ではないと考えるのか?) いずれにせよ「〇Saya berbicara bahasa Inggris」(わたしは英語を話す)とは言えるけれど、「×Bahasa Inggris saya berbicara」とはいえないのだそう。 それだと「kembali-kembali」になっちゃうわね、と笑われました。この「kembali-kembali」という表現にウケてしまった^^。 「あべこべ」って感じかなーあ??

 また、インドネシア語は、相手や自分を名前で呼ぶことが多い。相手のことをいちいち名前や敬称で呼ぶことが多いのは、テキストでも気づきましたが、自分のことも名前で呼ぶことが多いらしい。日本では「わたしはね~」というところを「花子はね~」なんて大人が言おうものなら、「子どもじゃあるまいし!」と失笑を買いそうですが、インドネシアでは大の男が自分を自分の名で呼ぶのは普通のことだそう。先生もよく親戚の子どもたちに「〇〇おばさんはね」と自分のことを言うそうです。日本でも子ども相手のときにはそういう言い方をしますね。

 言葉って、こういうところが面白い。言葉の仕組みの中に慣習が織り込まれているから。辞書使って直訳するだけでは、実際に使われている言葉にはならない。時にはイライラもするけど、面白いところでもあります。

 あ、そういえば、イライラで思い出したけれど、日本語で「気分がくさる、クサクサする、むしゃくしゃする感じ」をインドネシア語では「kesar(クサル)」と表現するそうです。インドネシア語って、割と日本語と語感が似ているんですよね。星はkilat(キラッ)と光るし。ただの偶然ではなく、個々の音に対するイメージが割と似ているのかな、と思います。

 さて、せっかくだから、今日出てきた単語をちょっとおさらいしてみます。今日は海の生き物の名前がたくさん出てきました。インドネシア語では、海の生き物は魚でなくても「ikan(魚)」と呼ぶみたい。クラゲもイカもikan(イカン)の仲間。英語で貝のことを「shell fish」、ヒトデのことを「star fish」って呼ぶのと似ていますね。

 クラゲ ubur-ubur (ウブルウブル)
 イカ   cumi-cumi (チュミチュミ)
 イルカ lumba-lumba (ルンバルンバ)

     
note: インドネシア語では二つ重ねて複数をあらわすのですが、クラゲは、一匹でも「ウブルウブル」。群れになっていることが多いからかなあ?っていう意見もありました。

 ウニ         duri babi (ドゥリ・バビ)    直訳すると「豚のトゲ」
 ヒトデ        bintang laut (ビンタン・ラウ) 直訳すると「海の星」
 タツノオトシゴ   kuda laut (クダ・ラウ)     直訳すると「海の馬」(英語の「sea horse」の訳?)

 サンゴ        batu kerang (バトゥ・クラン)    直訳すると「貝の石」

note: 見た目のイメージでつけられた名前は、覚えやすいです。

 人魚=ジュゴン  ikan duyung (イカン・ドゥユン) 
 エイ         ikan pari (イカン・パリ)

 そうだ、なぜ魚の話になったのか、思い出しました。フランス語は「R」の発音が難しいね、って話から「パリ」の話になり、それで、「イカン・パリ」っていうのはパリの魚のことじゃなく、エイのことなんだよ、って話になったのでした(笑)。

 「貝(kerang)は、カタカナで書くと「クラン」で、「少ない(kurang)」と同じになっちゃうけど、両方発音してもらうと、euの発音がけっこう違う。まず口の形が違います。eは歯磨き、uはひょっとこ。

 イントネーションも違います。貝は「クーン」で、少ないは「クーラン」。

 とても楽しく、魔法にかかったような一時間半でした。最初はアラビア語が混じってしまったけれど、喋っているうちにどんどんインドネシア語モードになっていき、うろ覚えの単語さえ自然に口から出てきた。家に帰ってきて数時間経った今はもう魔法が解けちゃって「あの単語、なんてったっけな」状態になっていますが。

 来月もまた参加できるといいな^^。また一つ、楽しみができました。

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