英語

質問会話法

 DMM英会話のスカイプレッスンで先生方に質問ばかりしている自分に気づくことがあります。

 まるでインタビュアー。矢継ぎ早に質問し、ひたすら訊きまくる。大量の疑問文を繰り出したおかげで、最近英語の疑問文でbe動詞を二度言うクセが抜けてきました。

 わたしの外国語を学ぶ原動力って、「質問したい」というのがけっこう大きい気がします。誰かから情報を引き出したい。

 特に外国の人って、わたしとは異なる日々を送り、異なる人生観を持っていますからね、これを訊かなくてどうする、と思います。

 特に自分と年の離れた若者の話は新鮮。先生方は生徒であるわたしに喋らせようと気を使い、「昨日は何してた?」「ご飯何食べた?」などいろいろ質問してくれますが、わたしのつまらない生活なんかどうでもいいから、そっちはどうなのよ、と思う。最近何してるの? 近頃何が流行ってるの? 彼女/彼とはその後どう? ネコちゃん/ワンちゃんは元気? ・・・訊きたいことは山ほどある。

 ・・・で気づくと、インタビュアーと化している、というわけです。ときどき「ちゃんとご飯食べてる?」なんてことまで訊いていて、オマエはこの子の母親か、って感じです(笑)

 アラビア語のクラスでもそう。特に在学生だった頃は、質問ばかりしていました。

 頭に思い浮かんだ疑問って、すぐ質問しないと忘れてしまう。だから思いついたらすぐ手を上げる。

 でも「あっ、これが訊きたい!」と思った瞬間、衝動的に手を上げてしまうものだから、いざ質問しようとしたら、うまく言えなくて困ったり。やっと口から出てきたと思ったら「リマーザー?(なぜ?)」の一言だけだったとか (; ̄ー ̄川

 「もっと喋れるようになりたい」と切実に思うのって、こういう瞬間です。訊きたいことが訊き出せなかったときの悔しさといったらない。せっかくの知るチャンスを逃したのが悔しくて悔しくて、どう言えばよかったんだろう、次回こそは絶対うまく質問して答えを聞きだしてやるぞ、などと堅く心に誓ったものです。

 ・・・その割には、時間が経つと、何を質問したかったんだか、忘れちゃうんですけどね(鶏レベル Σ^)/

 でも曲がりなりにもアラビア語が喋れるようになったのは、ひとえにたくさん質問したからだと思っています。

 トルコ語もそう。昨年は全然喋れなかったのに、今年、質問メインで行こうと意識的に決めたらこれが大当たり。急に話せるようになりました。


 質問って、まだ十分に会話力がないときのファーストステップにうってつけ。

 なぜなら、自分の意見を語るより、質問するほうがラクだからです。

 聞き取りもラク。相手から返ってくる答えがある程度予測できるからです。尋ねていることと関係のない答えが返ってきたりは普通しませんから。

 「質問する」 → 「返答を聞き取る」 → 「相手の返答を元にまた質問する」 → 「返答を聞き取る」・・・というのを繰り返していくと、何十分でも途切れることなく外国語で会話し続けられます。

 インタビュアーに徹している限り、自分の土俵にい続けられるからラクなのです。会話を自分の得意な分野に誘導できるからラク。

 コツは、相手が今使った単語を次の質問にそのまま使うこと。そのほうがラクだし、相手だって、自分の言ったことをちゃんと聞いてるな、って分かったら嬉しいだろうし。第一、相手の返答に関係のない質問を次から次へと投げるだけでは、それは会話のキャッチボールとは言えない。それじゃただのバッティングマシーンですよ。違う?

 相手の返答に知らない言葉が出てきたら出てきたで、それもチャンス。「それ何?」「どういう意味?」って聞けますものね^^

 相手の返答が分かっても、分からなくても、どっちに転んでも会話は繋がる。そこが美味しいヾ(@⌒▽⌒@)ノ

 たとえばこんな感じ:

どんな食べ物が好き?

果物かな

どんな果物が好き?

ドリアンが好き

ドリアンって何?

ドリアン知らないの?

知らない。ドリアンってどんなの?

じゃあ画像送るね。ほら、こういうの

へー、これ美味しいの?

美味しいよ

安い?

安いときもある

いつなら安いの?

6月かな

6月って雨降る?

雨? そんなに降らないよ

じゃあいつ降るの?

秋かな

秋ってハロウィーンやる?

あんまり一般的じゃないな

じゃクリスマスは?

クリスマスは祝うよ

どんなふうに?

 食べ物の話題が雨、年中行事へと、どんどんずれていっているところが、リアル会話っぽいでしょ(笑)。とにかく会話を続かせることが大事なので、話がどっちの方向に転がろうが、気にしない。

 こういう会話が何十分も続けられると、「ひょっとして、自分、外国語喋れるかも?!」という自信がつきます^^

 これが逆に、相手が質問して自分が答えるとなると、相手の質問の意味がわからなかったり、どんなことを言おうか迷ったり、やっと言うことが決まったと思ったら、外国語でどういうのか分からなかったりで、「わたし、ダメかも・・・」な気分になりがち。

 まだ使い慣れていない言語ほど、自分がイニシアチブを握り、インタビュアーに回るほうがいい気がします。

 会話が途切れないって偉大です。会話が続く限り、外国語脳も途切れない。「分からない!」とパニクった瞬間、外国語脳からはじき出されてしまうので、そういう瞬間を作らないことが大切。

 外国語脳から弾き出されると、日本語で考え、外国語にいちいち翻訳して話すことになる。でも会話はリズムが肝心。そんなまどろっこしいことをしていたら、会話は成立しない。会話が途切れるから外国語脳になれず、外国語脳ではないから会話が続かず・・・と悪循環になる一方。

 自分が質問する側に回りさせすれば、会話が続き、だから外国語脳も途切れず、外国語脳が途切れないから、会話は続けられ・・・と好循環を作れる。

 そうやって安定的に外国語脳を保っているうちに、簡単な質問だけでなく、ちょっと複雑な思考も組み立てられるようになる。

 質問バンザイ!であります^^。

 今まで何十冊と外国語学習法の本を読んできたけれど、こういう会話法を薦める本は一冊もなかった。だからこんな方法を提唱するのは、わたしが初めてかもしれません。

 おそらくスカイプが普及するまでは外国人との会話チャンスってそうそうなかったから、会話に関する方法論自体、あまり研究されていないのでしょう。

 でも最近、「スカイプレッスンを始めたけど、何を喋っていいか分からない。会話が続かない」という話をチラホラ聞きます。もしそういうお悩みをお持ちなら、だまされたと思って、一度インタビュアーに徹してみてはいかがでしょうか。

 切り出すのが難しいようならば、レッスン前にチャットボックスにあらかじめ書いてもおいてもいい。たとえば英語ならこんな感じ?:

 Today, I would like to be an interviewer. I am going to ask you many questions one by one. So could you answer each of them briefly please?

briefly ←何気にここが肝心。いろいろ質問されると嬉しくなって、延々と自分語りを始めてしまう先生もいるからです(いや、ホント^^;)。

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