ハローアカデミーの校長先生のブログにハマっています。通訳案内士合格者から続々と寄せられる合格体験記を読むのが楽しい。
一緒に受かった同志に、とっても親近感を感じます。だってわたしみたいな人が多いから。
どこがどうわたしみたいかというと:
- 中高年が多い
- おっちょこちょい
- フレキシブル
- ブレない
- 逃げ切りタイプ
- 慎重(というか臆病)
というところです。
中高年が多い
「子育てを終えた」とか「定年を控えた」といった記載が目立つことから、わたしと同世代(50代)が多いと推測しました。
観光局の公式資料でも、通訳案内士合格者の最大ボリュームゾーンは50代の30%。僅差で40代が続きます。
外国語というと、若いほうが有利、高齢者は不利というイメージがありますが、通訳案内士においては中高年が大メジャーなのです。まあ試験は英語だけではなく、地理や歴史など日本に関して問われるので、日本人歴が長いほうが有利な試験なのだと思いますが、あっぱれ、50代!と嬉しくなりました。
おっちょこちょい
体験記から浮かび上がるのは、意外とマヌケ、もといお茶目な合格者像です。せっかく合格を勝ち取っておきながら「官報の合格発表の見方がわからず、一瞬落ちたと思った」という体験が異様に多い(笑)。官報の1ページ目しか見なかった人、タテの順番をヨコに読んじゃった人、英語しか見なかった人・・・。
中には、合格証書が郵送されるまで、落ちたと思い込んでいた人も。
・・・すんごい親近感・・・!!
合格発表に関しては、わたしも前回スペイン語で受けた際、受験番号を勘違いし、落ちたと思いましたから。
でも今回は、番号が見つけられずに慌てたのは一瞬だけで(やはりヨコに読んでしまった)、次の瞬間には自分の名前と番号を見つけられました。発表の前日に官報の読み方を予習しておいたおかげです。過去の失敗から学び、準備しておいたわたし、偉い!
でもわたしと同じようにおっちょこちょいな人がたくさんいると思うと、なんだか心強いです^^。
フレキシブル
ブログ主である先生ご推奨の二次試験対策の柱は「300選、最低でも128選の暗記」です。
ところが合格体験記を見ると、これを実行した人は半分くらいで、残りの人は「最初から『自分には無理』と諦めて、別のやり方に切り替えた」と書いています。「こうしたほうがいい」と言われていることでも、自分には向かないと思ったら、へろっと無視して、別の方法を探しにいく、こういうふてぶてしさフレキシブルさも、何か自分と同じものを感じました。
しかも、先生のブログに寄せる合格体験記に、しれっとそれを書いちゃうあたりのボールドさが素敵(笑)。
この辺のフレキシブルさも、長い人生を生きてきた人ならではかな、とも思います。人間、50年も生きてくると、さすがに自分には何ができて、何ができないかがよく分かってくる。だから、できそうだと思うことには素直に従う反面、これは無理だと思えば、あっさり諦める。
ハローの300選は確かに良いので、活用したという人は多いようですが、先生オススメの丸暗記は自分には向いていないと思い、同じ教材を使って別のアプローチを考えた人も多かったようです。
実を言うと、わたしも丸暗記は無理と思い、最初から諦めたクチ。若い頃はいろんな先入観に凝り固まっていたけれど、年齢を重ねるごとに、年々フレキシブルに、自由になっていっていると感じます。
ブレない
一方で、300選を本当に暗記した人もたくさんいらっしゃる。そのブレなさ加減が素敵♪と思いました。
こんな難業を成し遂げるってカッコイイ!! 丸暗記組は男性に多い気がします。「やらねばならぬ」と思ったら覚悟を決めて取り組む。かっこいいな、日本男児!
わたしは300選の丸暗記は諦めましたが、こういうブレなさは、自分にもあると思います。自分で一度「こう」と決めたら、意外と実行できる。
若い頃は無理でしたが、40代あたりからできるようになりました。たぶん人生経験のおかげです。迷いなく取り組めるのは、これまでの経験からなんらかの勝算があるからだと思います。
「フレキシブル(融通が利く)」ことと「ブレない」こと。一見背反するように見えますが、実はコインの裏表。どちらも経験に基づいている。勝算のある道をフレキシブルに選択し、選択したらもう迷わない。それは経験のなせる技。
どの方法が正しいということではなく、自分に合ったやり方を選び、迷いなくその方法に取り組めるかどうかが大事ということでしょう。それができるのは、それなりに長く生きてきた者の強みだと思います。
逃げ切りタイプ
積極的に合格を追うというより、不合格から逃げ切るタイプの仲間が意外といたのも親近感でした。
「やればできる」というより、「やらないとヤバイ」という危機意識で必死になる。あなた方はわたしですか?(笑)
最近はポジティブ思考が流行っていて、成功をイメージすることから始めるのが良いとされていますが、失敗を恐れて頑張る、っていうのも、それはそれでアリなんじゃないかと思いました。むしろこのほうが日本古来のメンタリティに近いと思う。
何であれ、受かれば、それでもよくない?
慎重(というか臆病)
今後どうするかについてずっと迷っていました。
実はまだスペイン語の通訳案内士としていまだに登録していないわたし、発表前は「もし英語で受かったら、今度こそ登録するぞ」と意気込んでもみたのですが、いざ受かってみると「登録なんかして、もし仕事が来てしまったら・・・」と思うと、怖い。
どこかで一歩を踏み出さなきゃダメなのはわかってる。でもいきなり仕事なんて、そんな年寄りの冷や水みたいなこと・・・><。
それでみなさんはどうされるのかな、と思ったのですが、意外と「今すぐ仕事をする」という方は少なく、「定年すぎたら」「まずはボランティアから」、という人が多いようで、安心しました^^。・・・って、おい、そこで安心してどうする。
でもわたしも、みなさんに倣い、まずはボランティアの募集を探そうかな、と。
臆病なので、引き返せないような大きなステップをいきなり踏むのは怖い。
まずは、いつでも引き返せるくらいの小さなステップから試してみようと思います。
さいごに
通訳案内士なんていう国家試験に受かるのは、自分以外はみな立派な人たちだろうという気がしていましたが、意外とおっちょこちょいな人も多いようで、安心しました。
あと、みんな「受かるべくして受かった」わけじゃない。体験記には逡巡のあとも見られる。いろんな不安やコンプレックスと戦いつつ、自分に合った方法を探し、四苦八苦してやっと受かったのですね。
そういう同世代の仲間に自分も加われて嬉しいです。
なんか、自分の人生を肯定してしまいましたよ。
中高年だって、やればできるんだな、って。
いまお若い方も、将来を楽観してていいですよー。
中高年、バンザイ!