アラビア語

ハーに関するうんちく

 卒業生クラス第八回目。今日出てきた文は、ح(ハー)が多かったですね。صحَّحَها(サッハハハー)とか、どんだけ・・・w。

 صَفْحة (サフハ/ページ)の複数形 صَفَحات も出てきました。これ、発音しづらい上に、紛らわしい。同じ「ページ」という意味で صحيفة (サヒーファ)があるからです。「新聞」という意味でよく見かけますね。

複数単数
صَفَحاتصَفْحةページ
صُحُفصَحِيفة新聞
ページと新聞

 そんなこんなで、今回は授業受けながらハーのことばかり考えていました。実はわたくし ح (ハー)にはちょっとこだわりがあるんです。レベル1を受けていないのでハーの発音ができずにきてしまい、卒業前になって先生に徹底的に直されたから。1週間くらい頑張ってコツをつかんだので、今では、意識的に出そうと思えば出るようになったんだよん♪ 今日はこの機会に、ちょっとハーに関するウンチクを書いておこうと思います。

 ハーの発音のコツとして「寒いときに『ハー』と手に息を吹きかける要領で」とかよく入門書に書いてあります。でもさー حَافِلة(ハーフィラ/バス)とか حديقة(ハディーカ/庭)みたいにファタハがつく場合はいいけど、 حُكُومة(フクーマ/政府)とか حُبّ(フッブ/愛)みたいにダンマがつく場合どうしたらいいわけ? 「ウ」を発音するには口をすぼめなくてはならず、口をすぼめたら最後 ه になっちゃうじゃん、というのがわたしの言い分であります。

 ・・・で、わたしが編み出した ح(ハー)の発音のコツは、口から喉の奥までを一直線にすることです。先生の発音と喉の動きを見ていて分かったの。でも理屈で分かっても、実践するのは難しい。最初はうまく喉が開きませんでした。حُُبُّ الوالدَيْنِ(両親の愛)、حُكُومة اليابانِ(日本政府)と、朝に夕に何十何百と唱えること一週間、それでやっとできるようになった^^。この方法でいくと、ダンマ付は「フ」より「ホ」という音に近くなります。とにかく口ではなく、喉で発音すること。それがハーの発音のコツであります!(・・・とエラソーに書いてみるw)

 ところで、ここでちょっと問題。

 問題1: ح(ハー)は「無声音」(息だけで発音する)です。これが「有声音」(声を出して発音する)になると、どうなるでしょう? 

  ※「無声音」と「有声音」の違いというのは「清音」と「濁音」の違い、つまり日本語で言えば「か」と「が」、「さ」と「ざ」、「た」と「だ」の違いです。

  さて、アラビア語の「ハー」に濁点をつけたら、どうなるのでしょう??

 答え1: ح(ハー)を有声音にすると ع(アイン)になります!!

 どう? びっくりした? これ、わたしもわりと最近知ったのですが、目からウロコでした。「ハー」の息に声を載せると、「アイン」の音になるとはね! これまで10冊以上の入門書を読んできましたが、発音に関してこういう解説がなされていたのは、わたしが知る限り、一冊だけ。放送大学のテキストだけです。

 さて、では応用編。

 問題2:خ(kハー)は「無声音」です。その「有声音」は、何でしょうか。

 答え2:غ(ガイン)です。

 こちらは想像ついたかな? これまで「ハー」「kハー」「アイン」「ガイン」の4つは特に発音が難しく、アラビア語の発音は難しいものが多いと思ってきましたが、実は4つの難しさではなく、1つの難しさだったのです。「ハー」では喉を一直線に開き、「kハー」では軟口蓋の一部をすぼめる。そこに声をのせれば「アイン」と「ガイン」の出来上がり!!というわけです。

 ・・・って、理屈で分かっても、実践するのは難しいですが;; ときどき練習してはいるのですが、わたしはまだ「アイン」「ガイン」をうまく発音できません。

 以前アラブ人に「新聞ってアラビア語で言ってごらん」と言われて、صحيفة(サヒーファ)と答えたつもりが「日本人が言うと سفيهة(マヌケ)に聞こえる」と大笑いされたことがありますが、ح(ハー)ができるようになった今、もうそんなことは言わせない! 

 さあ、みんなでマヌケから脱却だ!

・・・おやおや、余談のつもりが、長くなってしまいました。授業の復習はまた記事を別にしてあとで書きます。

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